ロジシンコラム

私の失敗から考える「事実を客観的に捉える難しさ」

渡辺まどか
渡辺まどか
ちょっと遅くなってしまいましたが、
明けましておめでとうございます。
渡辺まどかです。

 
今回は私の失敗談を通じて、
事実を客観的に捉える」こと
について考えてみたいと思います。

目標に邁進しているはずなのに・・・。

昨年は、一昨年に得た天啓である
「自分の思いを言葉にする」
を自分のテーマに掲げ、

 


「築」つまり、
「そのために必要な技術やスキルを形にする」
という目標をもってスタート!
…したはずでした。

 


が、その目標に向かって邁進しているうちに、
「自分の思いを言葉にする」
というゴールをはずれ、

 

ただただ
自分が知っている知識や技術を言語化する
に傾倒していってしまったように思います。

正直に申し上げると、
みなさんからの記事に対する反応は薄く、


セミナーを受講して下さっている方からも

「最近の渡辺さんのメルマガはちょっと
難しくて読む気になれないんですよね…」

という感想すらいただきました。

 

自分でも、みなさんの反応の悪さは
気になっていたのですが、

 


「自分の中にある知識を、セミナーや
記事という形にしなければならない」
という強迫観念に急き立てられ、

 


「私はこれをやっていれば大丈夫」
と自分自身に言い聞かせ、
みなさんの反応を無視して
ニーズのない仕事を強引に
押し進めていました。

ただ、そういう堕ちている途中というのは、
なかなか自分の状態に気づくのは難しいもの。

 

歯車がかみ合わない状態で、
それでもなんとか自分を鼓舞して
仕事を続けていましたが、

 


年末になるころにはすっかり消耗してしまい、
セミナーも執筆もできない状態まで
追い込まれてしまいました。

 
そんな私にとどめを刺したのが、
昨年から学習を再開したコーチングの講座で、
講師から「全然ダメ、できてない
とダメ出しを受けたことでした。

 

途中、講座には参加していなかったものの、
かれこれ10年以上コーチングの学びを
続けてきたつもりでしたので、
これはものすごく衝撃的なことでした。

 

こんなにやってきたのに、
こんなにできるようになったのに、
全然ダメなの?!と、
一気に目の前が真っ暗になるように
感じました。

衝撃が大きすぎて、
2~3日は魂が抜けたように
なっていたほどです(笑)

 

ただ、少し時間が経過して、
自分の気持ちを少しずつ日記として
書き出していくにつれて、

 


あの衝撃は、
私にとって必要な絶望だったのだな

と思うようになりました。


私は、「できている自分、わかっている自分」
でなければならないと思い込み、

 


できていない・わかっていないことを
存在していないものとして、
目に入っても耳に入っても
スルーしていました。

 

「これは問題の設定が悪いから」とか
「講師はこう言っているけど、
私の中ではできているから」と
自分の中で言い訳をして、


できない・わからない
弱い自分を守ろうとしていました。

結果、自分にとって都合のいいように
現実をゆがめてとらえたり、
都合のいい部分しか見えていません。


「できる自分、わかっている自分」
というプライドを守るために


「私は大丈夫、これで大丈夫」と
必死に自分に言い聞かせた
「自己催眠状態」に陥っていました。

 


そして、
その自己催眠状態にひびを入れたのが、
コーチングの講師の
「全然ダメ、できていない」
という一言だったのです。

 

事実を事実として自覚することの難しさ

講師の一言によって、
コーチングを学ぶ自分の状態に
気づかされることになりました。

 

自分には
「できない、わからないことがある」
という現実に向き合わざるを
えなくなりました。

 

そして、無意識のうちに

できなければならない、
理解していなければならない

という価値観で自分を縛っていること
それが現実の認識をゆがめている

ことに気づきました。

 

そのように、自分がとらわれているものに
気づくことができるようになると、
独りよがりのセミナーや
記事を執筆している自分のことも
客観的に捉えることが
できるようになってきました。

 

 
私は普段から
「事実と意見を切り分けましょう」
とみなさんにお伝えしていますが、


事実を事実として捉えることの
難しさがここにあります。

 

自分の弱さや未熟さに
向き合うことができずに、

わずかなプライドを守ろうとすると
現実を直視できない状態になり、
事実を事実として自覚することが
できなくなってしまいます。

 

この状態の人に
「事実を捉えましょう」と言っても、


そもそも見ている現実が
「自分にとって都合のいい現実
(現実の一部だったり、
都合よく改変されていたりする)」
でしかないので、言語化することは困難です。

 

「事実と意見を切り分ける」という
ロジカルシンキング以前の問題として、力んだり委縮したりせず、

今の自分ができること・できないこと
を受け入れて、

自分の感情や意識が、
自然体でオープンな状態であり、
周囲の環境や周りの人と向き合えなければ、
事実を事実として捉えることはできないのです

昨年の私は、まさに
「医者の不養生」「紺屋の白袴」
だったわけで、全くお恥ずかしい限りです…


今年は、背伸びをせずに、
でもみなさんの声に耳を傾けながら

渡辺まどか
渡辺まどか
自分の思いを言語化する
ために必要な技術や考え方を、
自分のできる精一杯で
お伝えしていけたらと思っています。
本年もよろしくお願いいたします。

事実と意見の切り分け方を学んでも
切り分けるのが難しい、
視野が狭くて上司や周囲の人から
指摘を受けてしまうという方は、


対話が一番の自己催眠状態に
風穴を開けるきっかけになります。

 

渡辺と一緒に取り組んでみたいという方は、
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