渡辺まどかです。
前回は、自分に意見がなくて
言えなくて困っているとき、
①考えて整理して伝えること
(=いわゆる『ロジカルシンキング』の領域)
②行動を積み重ねて経験を蓄積すること
③「あなたに伝えたい」という
動機を持っていること
の3つが大事です、とご紹介しました。
その中でも、前回の記事では、
②の「行動を積み重ねて経験を蓄積すること」
について詳しくお伝えしました。
今回は、3つの中でも特に大事なこと、
③「あなたに伝えたい」という動機
についてご紹介したいと思います。
「あなたに伝えたい」という動機とは?
私は、誰かに何かを伝えるうえで、
最も大事なことは
「私はあなたに伝えたい」
という心の底からの動機
を持っていることだと思っています。
ここで言う動機とは、
とか、
とか、
というものではありません。
・役割・責任を果たすための意見
・相手の求めている基準に沿った意見
・現在の環境を最適にするための意見
これらはすべて、
何が正しいのか正しくないのか、
基準が自分の外側にあるものです。
誰かの求めに応じて、
誰が決めた基準を満たす
意見を言おうとすると、
客観的に見て自分の知識や経験、
理解の仕方が合っているかどうか、
正解の意見なのかどうかが気になります。
でも、実のところ、客観とは、
誰かが「これがいい」と決めた、
・誰かの主観
・誰かの意見であり
・誰かの気持ちです。
誰かの主観・意見・気持ちは、
その人のものなので、
皆さまがコントロール
できるものではありません。
自分がコントロールできないものを
コントロールしようとしている
わけですから、緊張するし、怖くなるし、
真っ白になって当たり前なのです。
私は、そのような自分の外側にある
基準を動機とした意見を持ち、
伝えるためのロジカルシンキングは、
非常に空虚なものだと思っています。
実際、企業研修で
リーダーシップや事業計画立案、
管理職昇進研修などを担当させていただくと、
ロジカルシンキングはできるのに
成果を出せなかったり、
自分が何をすればいいのか・
何をやりたいのかわからなくて
困っている方をたくさん見かけます。
これは、道具(ロジカルシンキングのスキル)
は持っているのに、
それをどの分野で何を
成し遂げるために使うのか、
ゴールを持っていないということです。
逆に、
ロジカルシンキングは苦手なのだけれども、
「やりたいことがあってそれを
どうやって実現していくか」に夢中の人は、
管理職になりたいと思っていたわけでも、
成果を出そうと思っていたわけでもないのに、
結果的に成果が出て昇進していたりします。
ちょっと爆弾発言をすると、
自分なりのゴールがあるのならば、
必ずしもロジカルシンキングでなくても、
別の道具を使っても達成できれば
いいんじゃないかと私は思います。
自分なりのやり方でOK
ロジカルシンキングが得意な人は、
それを主な道具として
自分のゴールに突き進めばいいし、
人を巻き込むのが上手な人は
チームでゴールに突き進めばいい。
エネルギッシュに行動することが得意な人は、
トライアンドエラーの中から、
ゴールへたどり着く道筋を
見つけていけばいいのです。
そして、
自分にできないことは、ほかの人に頼る。
前回もお伝えした、
コラボレーションができれば十分なのです。
「ゴール」とか、「やりたいこと」というと、
なんだかちょっと大仰で、
そんな立派なものなんて私には…
と思う方もいらっしゃるかもしれません。
私が思う、
「ゴール」「やりたいこと」は、
もっとシンプルなことです。
次に自分が何をどのようにやってみたいか。
自分が想像しうる、
行動に移すことができる、
“次の1歩”くらいで十分だと思っています。
そして、私が考える大事な「動機」とは、
あなたの私的な感情であり、
あなたの行動の原動力です。
と思うこと。
その気持ち自体が、あなたにとっての、
「やりたいこと」の動機であり、
「やりたいこと」をやるために
人に伝えるのが、「意見」なのです。
今の自分の年齢や経験・立場を思うと、
こんなつまらないことは言えない
ただのわがままでほかの人に迷惑を
かけちゃうんじゃと感じるならば、
それは、2歩3歩、10歩先の
ことを言おうとしているので、
一旦行動をストップして大丈夫です。
立ち止まって、自分が、何に
● いい/嫌だ
● わくわく
● 面白そう
● 興味をそそられる
● やってみたい
● 夢中になる
のかを、まずは書きだしてみましょう。
そして、それを眺めて、
● 誰かに評価されるかどうか
● 役に立つかどうか
● 仕事として成果になるか
● 自分の成長につながるか
は一旦脇に置いておいて、
なんの役にも立たないけれど
「やってみたい」と思ったことを、
まずは実際にやってみてください。
仕事でも、
プライベートの何かでもOKです。
やってみたら、やった結果、
どう感じたか、また振り返りましょう。
振り返って、
もう一度やってもいいなとか、
今度はこうやりたいと思ったら、また行動に。
もういいかな…と思ったら、
行動をストップして、また別の
「やってみたい」を行動に起こしてください。
この繰り返しをしているうちに、
一人でやっていたことが、
誰かの目に留まって声をかけられたり、
自分一人ではどうにもならないことが
出てきてほかの人とコラボしよう、
と思えるようになります。
あなたには、
「自分の意見がない」のではありません。
「自分の意見が言えなくて困る」とき、
ロジカルシンキングを学ぶことよりも、
なによりも、
自分の「やってみたい」
という気持ちを大事にして、
小さな一歩をコツコツと重ねること
が大事です。
そして、それさえあれば、
経験を積み重ねることも、
人とコラボすることも、
(つたないながらも)勇気をもって
自分の言葉で自分の意見を伝える
こともできるのです。
本当は、自分の感じたことを
素直に言葉にできるだけで、大丈夫なんです。
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