渡辺まどかです。
「問題解決」に焦点を当てた
長期シリーズをお届けしています。
今回はその10回目です。
1回目:
「問題」とは何か?
3回目:
問題解決のステップ全体像
4回目:
現状を書き出す
5回目:
理想・あるべき姿を定義する
6回目:
問題を定義するときの注意点
7回目:
認知バイアスを回避するために
番外編:
認知バイアスが働いた問題定義の事例
8回目:
問題を細分化する
9回目:
取り組みやすい問題に言い換える
番外編:
因果関係図
前回は、番外編として、
因果関係図についてご紹介しました。
因果関係図がかけると、
複雑な問題でも
手の打ちやすいところが見つかって
取り組みやすくなったりします。
さらに、一見焦点となっている事柄と
直接関係なさそうな問題を
解決することによって、
結果として
全体がうまくいくのだということを説明でき、
周囲の理解を得られやすくなる点も
メリットです。

因果関係図は、
問題解決のための一つのテクニックとして
覚えておいてください。
問題解決を違う角度から考えてみる
さて今回は、本筋に戻って、
問題解決の続きについて
ご紹介していきたいと思います。
これまで、
①現状を書き出し
④さらに問題を問い直すための、細分化
言い換え
を行ってきました。
ここで一度、ちょっと違う角度から
考えていただきたいのです。
それは、
「本当に自分はその問題を解決したいのか?」
ということです。
いやいや、
プライベートであれ仕事であれ、
問題解決が必要だから
その問題について考えてるんでしょ
と思われるかもしれません。
しかし、
● その問題を解決する役割・
立場だからやる
●その問題を解決する義務・
責任があるからやる
ことと
「自分がその問題を解決したい」
からやるのは、全く違うことです。
例えば、皆さまの職場では、
長年にわたって問題だと
指摘されているが、
毎年担当が変わっても解決されず
積み残しになっている問題
はないでしょうか?
例えばそれは、
● なかなか売れないが、
上層部の肝いりで開発された製品・
サービスの拡販戦略の立案・実行
だったり、
● ミスや納期の遅れを発生をなくすために、
複数の部署を巻き込んで行う
業務プロセスの改善
だったりするかもしれません。
ずっとそれが問題点であると
みんなが認識しており、
必要だとわかっているのに、
解決されない問題は、
a)問題が漠然としておりどこから
手を付けていいかわからない
b)解決策を継続的に実行することに
困難があり進捗しない
c)その問題を解決するため行動することに
意味を見出したりモチベーションを
保つことが難しい
のいずれか1つ、または複数が
当てはまる問題なのではないでしょうか。
(a)または(b)だけならばこれまでご紹介してきた、
①現状を書き出し
②理想・あるべき姿を定義し、
③問題を定義し、
④問題を細分化・言い換えをするという
プロセスを徹底すれば、
ある程度解決の糸口が見いだせます。

しかし、
(c)が含まれているとなると話が違います。
その問題を解決する担当者がいるのに、
その本人が、内心
向いていないのに…
と思っていると、問題解決のための行動を
取り続けることができないのです。
職場で解決されずに
長年積み残されてきた問題は、
(a)~(c)のすべてが当てはまる、
取り組むことが難しい問題
であるのは確かです。
だからこそ、担当者が粘り強く考え、
周囲に働きかけ、摩擦や衝突があったとしても
それを一つ一つ根気強く向き合い、
たとえ一つの打ち手が
うまくいかなかったとしても
二の矢、三の矢を間髪なく
放つことでしか解決しません。
解決する意欲、意義は本当にある?
それほどまでに持続するエネルギーは、
担当者自身に
● それをやることに意義がある
● どうしてもその問題を解決したい
という確信や意思がなければ
湧いてこないのです。
私たち大人は、
それをやる義務・役割・責任があるからと、
・自分の「嫌だ」「面倒だ」
なんて感じるのはダメだ
・ 文句を言わずに取り組むべきだ
と気持ちを押し殺してしまいがちです。
しかし、押し殺したままでは、
● 頭ではわかっているけど行動に移せない
● ちょっと障害や困難があると、
(内心では言い訳の材料ができたと喜んで)
取り組みのストップを受け入れる
のがオチです。
実際、そうやって職場の中で、
担当者の手から手へと、
たらいまわしにされてきたから
積み残されてきたのです。
だからこそ、一度自分に正直に、
「自分はその問題に本当に
取り組みたいのか?」
を問いかける必要があります。
問い直して、思うままに書いてみる
取り組みたいと思うならば、
どんな要素があるから
取り組みたいと思うのか。
何を目的に取り組みたいのか。
取り組みたいと思えないならば、
なぜ取り組みたいと思えないのか。
両方が混在していたとしてもOK、
取り組みたい・
取り組むべきだと思うのはなぜか、
取り組みたくないと思うのはなぜかを、
自分に正直に書き出してみてください。
人に見せるものではないので、
自分の心の思うままに書き出してください。
どんな心の声でもOKです、
ぜひ赤裸々に書き出していただきたいのです。
そうです、
面倒だと感じることを押し付けられたら、
腹が立つのは当たり前なんです。
仮にそれをやることが
評価の対象になったとしても、
それをやるのが当然の立場・
役割だったとしても、
自分の性質に合っていないと感じること、
自分がやる意義を感じられない
ことを押し付けられたら、
それは自分の権利や尊厳が
冒されていることの一種なんです。
怒って当然ですし、怒りを抑え、
感情的になる自分を恥じる必要もありません。
ただし、
その怒りを、上司や周囲の人にぶつけたり、
悟られたりすると、
皆さまが社会的に困ってしまうかもしれません。
ですから、その怒りは、
紙に吐き出してしまいましょう。
手書きでもPCでもOKです。
自分のセルフケア、
心のデトックスと思っていただいて、
その気持ちを全部、
文章にして吐き出してください。
もちろん、嫌だ、面倒だのままで
終わらせていいわけではありません。
次回またご紹介しますね。
心のデトックスに付き合ってほしい方、
無料カウンセリングにいらしてくださいね。
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