渡辺まどかです。
「問題解決」に焦点を当てた
長期シリーズをお届けしています。
今回はその11回目です。
1回目:
「問題」とは何か?
3回目:
問題解決のステップ全体像
4回目:
現状を書き出す
5回目:
理想・あるべき姿を定義する
6回目:
問題を定義するときの注意点
7回目:
認知バイアスを回避するために
番外編:
認知バイアスが働いた問題定義の事例
8回目:
問題を細分化する
9回目:
取り組みやすい問題に言い換える
番外編:
因果関係図
10回目:
自分の本音を確認する
前回は、
本当にその問題を解決したいのか?
自分の本音としての動機を確認する
ことをお伝えしました。
大人として、社会人として、
組織の一員として、
そういう役割だから、
やる義務・責任があるから、
取り組まないという選択肢はない。
「やりたくない」とか
「面倒くさい」という私情を
持ち込むなんて恥ずべきことだ、
と感じるかもしれません。
自分の本音を確認してみる
しかし、私自身は、
人間はそんな
不屈の意思を
持ち続けられるほど
強いものではないと思います。
個人差はありますし、
向き不向きもありますから、
同じテーマでも楽に取り組める人もいれば、
歯を食いしばって
血の汗を流しながらでなければ
できない人もいます。
ラッキーにもそのテーマに対して
楽に取り組める人が
そのテーマの担当になったならば
そもそも
「自分はその問題を本当に解決したいのか?」
と考えたときに悩むことはないんです。
もし皆さまが、
「自分はその問題を本当に解決したいのか?」
と言われて
一瞬でも躊躇したならば、
それは本当は感じている
「やりたくない」
「面倒だ」
という
自分の心からのサインを
無視していることになります。
心のサインは、
いわば皆さまの本音です。
心のサインを無視するということは、
自分をだまし、本音を押し殺すこと。
本音を押し殺して
義務・役割・責任に
従って行動する方が、
一見“大人らしい”ふるまいに見えますが、
それは水の流れに逆らって歩くようなもの。
自分本来の在り方ではないので
行動し続けるために多大なエネルギーを
必要とします。
だから、
取り組むのにエネルギーが必要だし、
同時並行でやっているほかのことに
エネルギーを割かれてたら、
取り組まなくなってしまうのは
至極当たり前のことなのです。
やる気がない、
責任感がないから
取り組めないのではないのです。
では、逆に、
水の流れに沿って泳いだら、
どうなると思いますか?
ぐんぐんスピードが出て、
目的地まであっという間に
たどり着けますよね。
つまり、
自分の本音を知り
自分にとって一番自然なやり方や
ゴール設定をした方が、
ずっと皆さまの力を発揮して
行動しやすくなるのです。
だからこそ、
自分の気持ち
本音は押し殺さず
まずは自分自身が
「ああ、今自分はそう感じているんだな」
と受け取る必要があります。
気持ちを正直に書き出してみる
誰かに見せるものではないのですから、
自分の気持ちを
「書いて吐き出す」ことで、
自分の本音を知覚できるのです。
前回もご紹介しましたが、
自分の気持ちを吐き出すためには、
文章で書きだしてください。
手書きでも、
PCワープロソフトを
使っても構いません。
とにかく、
頭の中に浮かんだことを
どんどん文字にしていきます。
「こんなこと、書くのは人としての倫理が…」
などと考える必要はありません。
自分の気持ちを文字にすることに、
恥ずかしさを感じる人もいると思います。
誰が読むものでもありませんから、
とにかく文字にしてみましょう。
私も時折、
セルフケアのために日記と称して
心のうちを文章にするのですが、
本当に人に見せられたものではありません。
その時の感情のままに、
・怒りや恨み
・妬み
・不安
・悲しみ
・寂しさ…
いろんな感情をぶつけています。
詳しくは書けませんが、
「ピー」が入りまくるレベルで
赤裸々に書きます…
こうして、
自分の感情を吐き出し切ると、
どこかでギアが変わるのです。
憑き物が落ちる、
という感覚にも近いかもしれません
あ、私、こんな風に感じているのね、
と自分を認めてあげる、
赦してあげる瞬間がやってきます。
同時にその瞬間、
と、自分が本当に取りたかった行動や
求めていたことが、
ふっと降りてくるのです。
一次感情を見つけて次のステップへ
少し理論的な解説をしておきますと
最初に自覚できる感情を
「二次感情」と言います。
怒りや恨み、
妬み、不安など、
比較的強い感情であることが
多いようです。
その二次感情は、
自覚しやすい一方、
自分の本音と
乖離していることが
しばしばあります。
二次感情のままに行動すると、
本来自分が期待している結果を
得られないばかりか、
真逆に結果を生じさせてしまう
ことすらあるのです。
例えば、
私の事例でご紹介すると
自分の子どもに対して
怒りに任せて怒鳴り、
子どもを泣かせてしまったり
深く傷つけてしまったり
することがあります。
この場合、
「子どもを傷つけたい、泣かせたい」
という目的のために
「怒りに任せて怒鳴る」
という行動を取るわけではありません。
むしろ、
「傷つける、泣かせる」
という結果は、
自分が望んでいないものです。
二次感情のままに行動することが、
自分が望むのと逆の結果を
もたらしているわけです。
そこで、先ほどもご紹介したように、
「自分はいまどんな気持ちなのか」を
赤裸々に一人で吐き出してみます。
そうすると、
などの気持ちを抱えていることがわかります。
二次感情のままに行動しているときには、
「怒り」という漠然とした
大きな感情に振り回されて
行動してしまいますが、
文章に書き出すことによって
その怒りという感情をより具体的に、
・いつ
・どこで
・何に対して
・どのように
・どのくらい感じているのかを
認識できるようになります。
少し冷静に、客観的になり、
自分の感情を受け取りやすくなるわけです。
そうすると、
家族にもいたわってもらいたかっただけなんだ
という自分の気持ちに
気づきやすくなります。
この、
「~してほしかっただけなんだ」
という素朴な
・期待
・希望
・願望
のことを、一次感情といいます。
一次感情は、
弱い自分がぽろっとこぼす
本音のようなフレーズで
あったりします。
しかし、
それを自覚できると、
心底ほっとして
赦されたような感覚になります。
そして、
一次感情を現実世界で
実現するにはどんな行動を
とったらよいか?
と考えれば、
おのずと取るべき行動が見えてきます。
私のケースだと
疲れているからイライラしちゃっているみたい。
今はあなたの希望を叶えてあげられないから、
別の時に聞かせてね。
と子どもに静かに伝えてる
という感じです。
問題解決に取り組まなければ
ならないと感じているとき、
もしかしたら皆さまの心は
「自分の義務・役割・責任なんだから、
やらないなんて選択肢はない、
やるしかないんだ」
と心を硬くしているかもしれません。
しかし、
そのままでは自分の気持ちに蓋をして、
自分の望まない結果を生み出すような
行動を取ってしまったりするのです。
まずは、
自分の気持ちを吐き出して受け取る
そして、
自分の素直で素朴な
期待・希望・願望を
自覚するところが
新たなスタート地点です。
長くなりましたので、
スタート地点から
新たな行動に結びつける方法は、
また次回ご紹介しますね。
自分の本音と向き合いたい方、
伴走します。
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