ロジシンコラム

問題を整理する3ステップ【ロジカルシンキングコラム】

渡辺まどか
渡辺まどか
こんにちは。
渡辺まどかです。

 

今日は、
「問題を整理する」
について考えてみたいと思います。

 

よく、セミナーの受講動機として、
「問題の整理の仕方を学びたい」
というお声をいただきます。

 

ロジカルシンキングを学べば
問題の整理の仕方がわかるんじゃないだろうか?
フレームワークやMECE(漏れなくダブりなく)に
考える技術を学べば整理できるんじゃないだろうか?

という期待の表れなのでしょう。

 

 

しかし、実は、
ロジカルシンキングの本を読んでも、
フレームワークやMECEなどの概念を学んでも、
「問題を整理できる」ようにはならないんです…!!!

 

 

では、どうすればいいか?

①相手の立場に成り代わって考えられるくらいに詳しく知る
②表面的な現象の裏にある「仕組み」に目を向ける
③自分はどうかかわりたいのか、スタンスをはっきりさせる

この3点が大事なのです。

 

①相手の立場に成り代わって考えられるくらいに詳しく知る

 

あなたが、
「問題を整理したい相手、対象」を
思い浮かべてください。

自社の組織や戦略上の問題
部下個人の抱えている問題
顧客の抱えている問題(ソリューションサービスの提供者として)

 

さて、相手のことについて、
あなたは
どのくらい知っているでしょうか?

 

渡辺まどか
渡辺まどか
いやいや、わかってるよ、
とわかった気にならず、
もう一度考えてみてください。

 

その組織や人について、
A4用紙で30ページほどの
レポートを書けるくらいに
詳しく知っていますか?

 

その組織や人の、
過去の経緯、現在の状況、
未来にどうしたいと思っているのか、
知っていますか?

 

問題を整理したい対象が人であれば、
その人のプライベートや、
その人の大事にしている価値観、
その人がどんな悩みや希望を持っているか、
知っていますか?

 

問題を整理したい対象が組織であるならば、
その組織の組織図、
どんなビジネスをしていて、
誰を顧客としていて、
どんな価値を提供していて、
それを実現するためにどんなビジネスプロセスで、
どんな人が関わってそれを実行しているか、
知っていますか?

 

多くの場合、
「わかった気になっている」
だけのことが多いです。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
今わかっていることを、
他の人に説明しようとすると、

うまく話せなかったり、
詳しく説明できなかったりすることに気づくはずです。

 

 

つまり、
語るだけの情報を持っていないのです。

圧倒的な情報不足です。

 

 

ぜひ、相手からたくさん、
できるだけ幅広く、話を聞いてください。

関係がないことを
話しているように見えても、
聞いてください。

あなたにとって関係ないと判断したとしても、
相手は関係があると思っているから
話しているのです。

 

相手のことを
信頼して、尊重して、
話をたくさん聞いてください。

 

その上で、質問をしてください。

もっと詳しく聞きたい、
その言葉の定義を知りたい、
自分の知らないことだからわかるようになりたい。

そういう素朴な疑問を持って、
話を聞いてください。

「わかった気になっている」と
質問ができません。

「わかった気になっている」と、
相手の話を聞けず、自分の話をしたくなります。

(ちなみに、質問するときの切り口として、
フレームワークやMECEが役に立つことはあります。)

 

できるならば、
自分も相手と同じ経験をしてみるといいでしょう。

相手の場に一緒に身を置いて、
相手の行動をそっと観察したり、
同じ経験をしてみる。

ネットで調べた情報や誰かの伝聞ではなく、
自分の目と耳で集めた、
一次情報を大事にしてください。

 

どこまで知ればいいのか?

それは、自分が相手に
成り代われるようになるまで、です。

相手に成り代わって考えられるくらいに、
相手の行動を予測できるくらいに、
そこまで知ろうと努力してください。

 

 

②表面的な現象の裏にある「仕組み」に目を向ける

 

 

あなたが
機械やプログラムを相手にしているエンジニアならば、
その機械やプログラムを動かす仕組み

組織の問題を解き明かそうとしているならば、
組織の業務の仕組みや人間関係の仕組み
(意思決定、パワーバランス、好き嫌い)

部下の問題を解決したいならば、
人の心の仕組み

目を向けてください。

 

あなたが、
その仕組みに目を向けない限り、
どこに問題があるのかを特定できないからです。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
仕組みに目を向けるためにも、
「詳しく知る」
「相手の表面的な言動だけでなく、
丸ごとに興味を向けて知ろうとする」
ことが大事なのです。

 

仕組みに目を向けるときは、
仕組みの全体像を大きく捉えてください。

 

戦略が悪い、
システムが悪い、
制度が悪い、
業務のやり方が悪い、
知識がない、
スキルがない…

こういったものにしか
目が向かない場合、

人間関係や人の心ではなく、
「モノ」という側面からしか問題を捉えていません。

 

逆に

やる気がない、
組織風土が悪い…

このような問題が出てくるときは、
人間関係の仕組みや心の仕組みについて、
ざっくりとしか見ていない、捉えていないからです。

 

この人はこう感じている、
別の人はこう感じている

と、一人ひとりを個別のケースとして、
どういうときに悪いのか、
どういうときはいいのか、
さらに詳しく見てください。

 

多くの場合、
人間関係の仕組みや人の心の仕組みが軽視され、
制度やルール、システムを改善すれば何とかなるはず、
と悩んでいることが多いです。

 

人に目が向いていても、
一人ひとりには向き合っておらず、
全体をざっくりと捉えていることが多いです。

自分が思っているよりも、
細かく見る、知る、
そして大きく問題のしくみを捉えてください。

 

 

③自分はどうかかわりたいのか、スタンスをはっきりさせる

 

自分が主導して、
組織の問題解決のために
動いていく立場なのであれば、

自分が本当に関わりたいのか?
を自分に問いかけてください。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
多くの場合、
問題解決はいばらの道であり、
誰かに反対されたり反発されたとしても
やり遂げたいと思うときにしか、
問題は解決しないからです。

 

自分の胸に手を当てて、
自分の本心に問いかけたとき、

そういう役職・立場だからやらなければならない
客観的に考えて、それをやったほうが得だから

という理由しか
思いつかなかったならば、

 

自分はなぜそれをやりたいのか?
誰に共感し、誰を助けたいと思うのか?

自分に問いかけてください。

 

自分の内から沸き起こる
自分のモチベーションがなければ、
困難なものにめげずに
立ち向かい続けることはできませんから。

 

一方、自分が動くのではなく、
誰かの問題解決をサポートする立場
(実際に動くのは相手)である場合は、

 

・相手・組織のニーズを引き出して、
 それにフィットした解決方法を提案する

・相手・組織のモチベーションを引き出し、
 高めるサポートをする

・「仕組み」の専門家としての
 知識・技術を磨く

必要があります。

 

相手のニーズを引き出さなければ、
どんなにいい解決方法を提案したとしても、
相手は動きません。

 

相手のニーズを引き出すとは、
①に戻ることになりますが、
結局、相手を知ることです。

自分の「正しい」「こうあるべき」を押し付けず、
相手のニーズを最大限引き出し、
それに沿って提案をしてください。

 

問題解決をサポートするとは、
相手が自分で正解にたどり着くために、
専門家としての知識・技術を使うしかないのです。

そのためにも、その仕組み
(モノであれ、戦略であれ、人間関係や人の心であれ)
がうまく働くように、

専門家としての知識・技術を高める努力を
惜しんではいけません。

相手に結果を出させることはできない、
自分がベストの知識・技術を提供することでしか、
相手をサポートすることはできないからです。

 

いかがだったでしょうか。

精神論じゃん!と
思われた方もいるでしょう。

そうです、
ロジカルシンキングは
あくまでツールでしかありません。

結局は、あなたが
そのツールを使って
どんなキャリア・生き方・他者とのかかわり方を
したいのか?に対して、

自分で答えを出さなければ、
使いこなしようがないんです。

 

私は、オンライントレーニングを通じて、

ツールとしてのロジカルシンキングだけでなく、
どうツールを使いこなして
あなたの人生に活かすのか?

を伝えるのが、自分の使命だと思っています。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
既存のロジカルシンキングでは満足できない方、
今秋からはじまる、オンライントレーニングにぜひいらしてくださいね。

 

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