先日、セミナーを受講している方からこんなお悩みをいただきました。
会議で、誰かから質問されたり、意見を促されたりしたときにうまく話せないんです。
このお悩み、結構高頻度でいただくものなのです。
お悩みの方も多いと思いますので、今回はまとめてお答えしたいと思います。
目次
質問や発言を促されたときにうまく話せない4つの原因
誰かからの質問や発言を促されたりしたときに、うまく話せない原因には、大きく4つがあります。
- その分野について十分な知識や経験がない
- 相手の意図がつかみ切れていない
- 自分の考えを言葉としてアウトプットする練習をしていない
- 自分事でその会議に参加していない
①その分野について十分な知識や経験がない
当たり前ですが、知らないこと、経験していないことは、アウトプットしようがありません。
もし、あなたが、その分野の専門家として質問を受けていたり、意見を求められているとするならば、単純な知識・経験不足です。
しかし、知識・経験が足りていさえすれば、うまく話せるようになるかというと、それだけではありません。
②相手の意図がつかみ切れていない
例えば、新入社員であっても、会議で発言を求められることがあります。
そういうときには、相手はあなたに専門家としての知識や経験を期待しているのではありません。
新鮮な目で見て、いまの状況についてどう感じるのか?
あなたの感じたことを話すことを期待しているのです。
うまく話せないと悩む人の中には、意外と、「相手の質問や発言の意図」をきちんと確認しないまま話し始める方が多かったりします。
人は多くの場合、考えながら話しています。
相手の質問や発言が、核心をついていれば答えやすいですが、相手自身が自分の考えていることをうまく表現できていないこともあります。
そこで、質問・発言の催促にすぐに答えるのではなく、相手の意図や真意を確かめるために、質問をしてみると、以外に応えやすくなったりします。
いまの〇〇さんのご質問は、xxという意味でしょうか?
いま〇〇さんがおっしゃっていたことは、△△というテーマについてでしょうか、それとも□□というテーマについてでしょうか?
〇〇さんが~~と考えた理由・背景はなんですか?
〇〇さんは、xxを知った上で、何がしたい・どうなりたいのですか?
コミュニケーションは行ったり来たりが基本。
一発勝負ということはまずありません。
相手の方が立場が上だったとしても、質問したり確かめたりすることは失礼にはあたりません。
相手の質問や発言の意図を確認してみてください。
③自分の考えを言葉としてアウトプットする練習をしていない
自分が考えたことはすぐに話せるものだと思っていませんか?
頭の中で考えただけでは、「妄想」あるいは「悩んだ」だけにすぎません。
自分の言葉で説明できないものは、理解もできていないし考えられたわけでもないのです。
ぜひ、
「自分の考えを文章で表現する」
という練習を、日常的に取り組んでください。
文章を書くのが苦手だ、という方もよくいらっしゃいます。
文章に書くのが苦手なのは、「つなげて考える」「最後まで考えきる」「頭の中のイメージを言葉にする」トレーニングをしていないだけ。
苦痛だということは、「考えたつもり」「アウトプットしたつもり」になって終わっているということです。
やらないことには、改善しません。
④自分事でその会議に参加していない
大前提として、その会議が自分事になっているか、という問題があります。
学生時代、授業中に居眠りをした経験はありませんか?
私は、何度もあります。
特に、数学が苦手だった私は、数学の時間が苦痛でならず、よく居眠りをして先生に怒られたものです。
数学が嫌いで、興味がもてない。
先生の話を受け身できいているだけなので、私にとっては数学の時間が「早く過ぎればいいな」という時間でしかありませんでした。
「数学を学びたい、できるようになりたい」というモチベーションがないので、眠くなります。
「先生が怒るから」とか、「テストで点数を取らなければならないから」といった、義務・役割・責任だけでは、なかなか起きて授業を受けつづけるのは難しい。
大事なのは、「やりたい」「楽しい」「熱中できる」と思えることが、数学にちょっとでも含まれているかどうかなのです。
(ちなみに、その後、私の数学の成績は大幅に改善します。
なぜなら、当時好きだった先輩が、数学が得意な人で、その先輩が教えてくれると言ったから。
大好きな先輩と過ごす時間がうれしくて、放課後に先輩と一緒に勉強した結果、平均点が取れるようになりました。
私のモチベーションは「大好きな先輩と過ごしたい」でしかなかったので、数学が好きになることはありませんでしたが…)
自分にとって、何が楽しい、面白い、熱中できることなのか。
自分にとって、何が楽しい、面白い、熱中できることなのか。
これは、子どもに限った話でなく、大人でも同じこと。
仕事にやりがいや面白さを感じていなければ、自分事で取り組みにくいし、自分事で取り組んでいない会議に参加することは、苦痛以外の何物でもありません。
そもそも、インプットすることは簡単ですが、アウトプットするという作業は大きなエネルギーを使うものなのです。
「やりたい仕事」ではなく「やらなくてはいけない仕事」だとすると、必要なエネルギーが、2倍にも3倍にも膨れ上がります。
(だから思わず、「簡単に成功するノウハウ」「〇〇するだけでxxできる」という本やセミナーにお金を払っちゃうんですよね。
自分のエネルギーを使わずに、アウトプットできるような気がするからです)
もし、あなたにとって、仕事が「やりたくないけど、やらなければならない仕事」になっていたり、その会議が「早く過ぎればいい」時間になっているとするならば、意見が持てないのは当然です。
そんなときには、今の仕事中に、
楽しいと思うこと、面白いと思うこと、熱中できること、苦も無くできること
を探してみてください。
仕事のすべてが、「楽しい、面白い、熱中できる」でなくていいのです。
ほんのわずかでも、「楽しい、面白い、熱中できる」と重なるところが見つけられれば、自分事で取り組めます。
「大好きな先輩と過ごす時間」のために
数学の勉強をしたように♡
今の仕事で、楽しい、面白い、熱中できる要素はなんなのか?
ぜひ、頭の中で考えるだけではなく、かならず紙に書いて、言葉にして考えてくださいね。
頭の中で考えただけでは、妄想にすぎませんから。
秋から、第3期のオンライントレーニングの募集が開始されます。
オンライントレーニングでは、自分の考えをアウトプットするトレーニングはもちろん、自分事で取り組むために自分の想いをアウトプットするトレーニングもしています。
もう少ししたらご案内できますので、もう少々お待ちくださいませ。