ついに全国で緊急事態宣言が解除されましたね。
(この文章を書いているのは5/26です)
解除されたと言っても新しい常識に慣れながら慎重に活動をすることが求められるわけで、何もかもが元通りというわけにはいかないですが。
それでも、少し心の重しが取れたように感じる朝です。
今日は、「一日の最初に自分の気持ちを振り返る」効果について考えてみたいと思います。
目次
私が朝活をはじめたきっかけ
今週から、オンライントレーニングの参加者の方限定で、毎朝15分、昨日の自分の行動とその時の気持ちを振り返る、という朝活を始めました。
そもそものきっかけは、外出自粛によって私自身が自分の行動や気持ちを振り返る時間が取れなくなってしまったこと。
毎朝おきて、子どもたちにもみくちゃにされながら朝のルーティーンをこなし、そのままずるーっと午前中の活動に入り、一日が過ぎていく…という生活が1か月以上続いたわけです。
日中はほとんど仕事ができず、はじめは夜子どもたちが寝静まってから仕事を…と思っていましたが、いつしか、それも
- 面倒くさいな…
- どうせ仕事もないんだもん
- 仕事ができるときになってからすればいいや
と、ほとんど手を付けなくなってしまいました。
とはいえ、オンライントレーニングやセミナー・研修は、ぽつぽつあるので、そのための準備が必要です。
コンテンツもストックも尽きてきたので、家族と調整のうえ、2日間ほど「丸一日私が仕事に没頭できる日」を作ってもらいました。
まったくやる気が出ない。
ところが、いざ、その日が来てみると。
いつもなら、朝やる気が起きなくても、ちょっと雑用をこなしたりしているうちにエンジンがかかってきて、1時間もすればトップギアで仕事ができるはずなのに。
いつまでたっても、雑用の一歩先に足を進めることができなかったんです。
これはマズイ。
私に与えられた自由な時間はたったの2日間。
やらなければならないことは山積みなのに、手が、頭が動かない。
そこで、一度ダラダラと進めていた雑用をいったん打ち切り、日記を書き始めました。
実に1か月ぶりの日記でした。
はじめは、この1か月間、毎日の出来事を書きだしていたのですが、実に書きだすことがない。
毎日同じ繰り返しで、家から出ていないし、仕事もセーブしているから当然です。
そこで、今の気持ちを書きだし始めました。
自分の気持ちと向き合う
あー、やる気が出ない。
わかっているけど、仕事が手に付かない。
でもしょうがない、外出自粛中だし、対面の仕事は全部キャンセルになっちゃったし、学校も保育園も休み(登園自粛)だし、夫は仕事が忙しくて家事育児を変わってくれないし。
(夫の名誉のために補足すると、普段は私以上に家事育児をする人です、この数か月、たまたま忙しかったのです)
書きながら、なんだか形の見えないもやもやが、怒りに変わってきました。
- どうして私ばっかり、こんな目に合わなくちゃいけないのよ!
- 私だって、この1か月頑張ってたのに!
- 子どもたちの面倒を見て、夜に寝静まったら仕事なんて、疲れきっていてできるわけないじゃない!
さらに、自分が自分のことを責めていて、それに対しても怒っていることにもことに気づきました。
私はこの1か月、ぐーたらしてたの?怠けていたの?
そうじゃない、私だって必死にがんばっていたんだ!
怒りや自責、罪悪感やそれでも罪を逃れようとあがく気持ちを、つらつらと書き続けました。
そうして、ふと、「仕事をしている自分は素敵な自分、受け入れたい自分」。
だからこそ逆に、「100%の状況で仕事をできない自分は受け入れられない自分」になってしまっているんだな、とふと気づきました。
私の中の二人のわたし
コロナ前のように、子どもが学校や保育園に行っていて、一人で集中できる時間を確保しなければ仕事はできない。
そう自分に言い訳をして、何もしない自分を正当化していたのだと思います。
一方で、何もしていない自分は、ダメで怠け者の自分で、受け入れることができない。
100%の環境でないことを理由に仕事ができないことを正当化して何もしないように仕向ける自分と、仕事をしていないことを厳しく責める自分が自分の中で同時に存在しているのです。
まるで、私の中に、
今の時期は仕事なんてできない、仕事をするな!と私に命令する悪の組織と、
仕事をしろ!社会に貢献するんだ!と私に命令する正義のヒーローが同居しているようでした。
この1か月、悪の組織がやりたい放題で、正義のヒーローは、檻に閉じ込められて活躍するな!と言われ続けてきました(コロナですから)。
ところが、急に、
(ま、あさってからはまた檻ですけどね)
そんな風に言われた正義のヒーローが、今日と明日、気持ちよく仕事ができるでしょうか。
いえいえ、正義のヒーローだって、「都合よすぎだろ!」と怒るのも当然です。
私自身が、「今日と明日は仕事ができる日だから仕事に全力投球!」なんてやる気を出せないのは当然だな、と思い至りました。
コロナ前には、毎日ではないにしろ、もうちょっとこまめに日記を書いて、自分のその時々の気持ちを感じるようにしていました。
でも、コロナ以降、家族との日常に流されてしまって、自分の気持ちを振り返る時間が持てていませんでした。
自分の気持ちを自覚するタイミングがないため、感情が澱のようにたまり、本当の自分の気持ちが見えにくくなっていたんですね。
正義のヒーローと悪の組織
コロナ禍で、正義のヒーローが思うように活躍できないのは仕方がありません。
だからといって、悪の組織の、「仕事できない、仕事するな!」をうのみにしたり、正義のヒーローの声を全く聞かないことが続くと、当然悪の組織はやりたい放題、正義のヒーローも絶望して仕事をしなくなります。
思うように活動できないときこそ、両方の言い分をしっかり聞いて(つまり自分の気持ちをしっかりと自覚して)、そしてどうするかを考える必要があるわけです。
ちなみに、逆に、悪の組織を壊滅しようとすると、それはそれで不都合が起きます。
悪の組織も私自身だからです。
仮面ライダーも、ショッカーによる改造人間手術を受けなければこの世に生まれなかったし、なにより悪の組織がいなければ正義の味方は活躍できない。
お話の中では、正義が悪を滅して(勧善懲悪)ハッピーエンドになりますが、現実の世界ではそうはいきません。
私たちの時間は、生きている以上続くからです。
悪の組織は必ず地下で秘密裏に活動を続け、隙を見て活動を活発化させます。
禁煙や学習の習慣が続かなかったり、ダイエットしてもリバウンドしてしまうのは、一瞬は正義が悪を壊滅したように見えたけれども、地下活動を経て再び地上に現れるからなんですね。
映画監督の立場で振り返る
大事なのは、正義のヒーロー、または悪の組織のボス、どちらかに自分を一体化させたり、同一視するのではなく、映画監督の立場をとることです。
映画監督が、正義のヒーローだけに肩入れしたり、悪の組織に好き放題させたら映画が成り立たなくなります。
自分が監督の立場で、正義のヒーローと悪の組織、その両方の言い分を聞けば、自分の人生という映画をどんなものにしていきたいか、判断ができます。
そのために必要なことが、
自分の気持ち(正義のヒーロー&悪の組織)を定期的に振り返る
ことなのです。
普段、私たちは喜怒哀楽を感じて生きています。
でもその気持ちが、
具体的に何に/誰に/どこに向けられたものなのか
どういう種類の気持ちなのか(たいてい気持ちは入り混じっています)
どれくらいの強さのものなのか(感情にも強弱があります)
は意外と自覚できていません。
強い感情は比較的キャッチしやすいのですが、感情を抑えることが当たり前になっていたり、感情を自覚することが不愉快であると感じることすらあります。
すぐにはできるようにならないかもしれません。
こまめに少しずつ、自分の気持ちと向き合う時間が必要なのです。
自分の気持ちと向き合う朝時間
そんなわけで、夫の仕事の時間に影響の出ない、朝の時間を使って、自分の気持ちを向き合う時間を取ろう、もし自分の気持ちと向き合ってみたい人がいたら一緒にやったら続けやすいかな、というのが、朝活を始めるきっかけでした。
現在は、オンライントレーニングを受講している方限定なのですが、もう少し工夫して広く希望する方にも参加していただける方法を考えたいと思います。
参加したい方がいらっしゃったらぜひお声がけくださいね。