今回は、ミニトレーニングをしながら、「正しい日本語はなぜ必要か?」というテーマについて考えてみたいと思います。
普段、講座の中で、「日本語は正確に表現しましょう」ということをお伝えしています。
日本語は主語を省略しても文意が通ってしまうために、私を含め、日本語を母国語とする人は、ものごとの「主体」が誰であるかを意識せずに考えてしまう癖があります。
さらに、普段から、箇条書きや名詞・体言止めで書く癖がついていると、細部の詰めが甘いまま「考えたつもり」になって済ませてしまう。
そんなことも起こりがちです。
そこで、「正しい日本語」の表現を考えるミニトレーニングを2つ用意してみましたので、ぜひやってみてください!
「正しい日本語」の表現を考えるミニトレーニング①
まずは有名な川端康成の雪国の冒頭の文章からの問題です。
この文章は、主語が省略されています。
さらに、文章の前半と後半では、主体が異なります。
主語・述語・またはその他の要素を付け加えて、文意が正しく通るようにしてみましょう。
答えを見る前に、きちんと考えてみてくださいね。
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答えは、
(汽車が)国境の長いトンネルを抜けると
(私はそこが)雪国であった(ことに気が付いた)
です。( )の部分が補われた部分です。
こうやって見ると、前半部分は「汽車」が主体であり、後半は「私」が主体であることがわかりますね。
このように、日本語は、主体が異なってもなんとなく一つの文章におさめてしまえる、曖昧さを持った言語なのです。
曖昧さは、文学表現としては大きな魅力になります。
しかし、曖昧さは、ロジカルシンキングの中では、
- 考えたつもりで考えが形にならない
- 伝えたのに伝わらない
というトラブルの原因になります。
だから、「正しい日本語」がとても大事なのです。
「正しい日本語」の表現を考えるミニトレーニング②
最後のもう一問。
ある不動産屋さんの看板にこんなキャッチコピーが掲載されてました。
『親切をあなたに』
不動産屋さんとしては、お客さんに来てほしくて、
自分たちのアピールポイントである「親切さ」を表現したのだと思うのですが、ちょっとひねくれた見方をすると「なんか押し付けがましいなあ」と感じてしまう人もいるかもしれません。
「キャッチコピーだから細かいこと言わなくてもいいじゃん」とも言えますが、
このキャッチコピーに、適切な要素(主語・述語・その他の要素)を書き加えて、文意がはっきりと伝わるように書き換えてください。
答えを知りたい方は、記事下のコメント欄にコメントしてみてくださいね。
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