ロジシンコラム

考えを短くわかりやすくまとめる技術【ロジカルシンキングコラム】

渡辺まどか
渡辺まどか
こんにちは、渡辺まどかです。

自粛生活も長期化してきましたね。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか。

私は毎朝1時間ほど子どもと散歩をし、長男の家庭学習を手伝い、ベランダにテントを張って遊んだり一緒にYouTubeを見たりして、1日を過ごすという毎日に、それなりに慣れてきたなあという気もしています。

今できることを楽しむ

自粛生活の当初は、

  • セミナーや研修ができなくなって悔しい
  • なんで私だけ子どもの面倒を見なければいけないの?
  • 外出もろくにできなくてストレスがたまる!!

とネガティブな気持ちになり、イライラが抑えられない日もありましたが、最近はそれも少なくなってきました。

なぜなのかなと考えてみたら、

渡辺まどか
渡辺まどか
できなくなったことをカウントしない。
今できることだけを楽しむ

そういうスタンスになったからなんですね。

先日、オンライントレーニングを受講されている方と、オンライン飲み会をしたのですが、

あまり生活が依然と変わりません

とおっしゃっている方がいらっしゃいました。

生活が変わらないから、自粛生活に入ってもストレスがないと。

これも、「今できることを楽しむ(もともとできなくなったことが少ない?)」ことなのだと思います。

ニュースを見ても、以前は「いつ収束するのかな」と考えてしまう。
それって、「できなくなったことをなんとか回復しよう」という発想の延長なのでイライラしちゃう。

だから、忘れて、ニュースも最低限しか見ない、SNSも見ないようにしたら、できなくなったことを考えず済むようになり、ストレスがずいぶんと減りました。

…なんていう、月並みなストレスマネジメントの話だけではつまらないので、
今回は「考えをまとめる技術」について考えてみたいと思います。

なぜ考えを短くまとめることができないのか?

よくいただくお悩みに、「考えがまとまらない」「話をすっきりまとめられない」というものがあります。

こういったお悩みを持っている方のお話を伺うと、

言いたいことを一言で言い切ることができない

ということが原因だったりします。

 

例えば、先ほどの、イライラしなくなったのは、「できなくなったことをカウントしない。今できることだけを楽しむようになったからだ」という一文。

これは、この記事の冒頭部分(ストレスマネジメントの部分)の私なりの結論であり、私が文章を通じて最も伝えたいことになります。 

「考えがまとまらない」「話をすっきりまとめられない」という方に、
「最も言いたいことは何ですか?」と聞くと、これがやたらと長いことが多いのです。

では、なぜ短くまとめることができないのか。それは、3つの原因があります。

1)自分の体験や感覚がベースになっておらず、一般論しか言っていない

例えば、

日常生活の中でストレスを避けることはできません。
そこで重要なのがストレスマネジメントです。

このような一般論に終始してしまうと、そこで何が言いたいのか?をまとめるのが難しくなります。

「自分が言いたいこと」というのは、

「自分が体験したこと」「五感で感じたこと」
という具体性がベースにあり、
体験や感覚を踏まえて自分なりの意味づけをしたもののこと

です。

一般的に言われていること、書籍やニュースで読んだことは、あくまで「情報」にすぎません。

そこに自分の体験や感覚が反映されないと、どの部分を抽出すべきなのか判断が難しい。

学生時代の国語ならば、「要約するときにはこの部分を抽出するべき」のような答えがあったかもしれません。

しかし、自分の意見を述べるときには借りてきた知識や一般論だけでは、
何が自分にとって重要だと思うのか判断しようがありません。

だから、言いたいことがまとまらないのです。

2)自分の体験や感覚をアウトプットしていない

日々、「時間を過ごして終わり」では、そもそも自分がやっている具体的な体験や感覚が消費されて終わりです。

文字通り、消えてなくなってしまうのです。

渡辺まどか
渡辺まどか
  • 自分が何をやっているのか
  • そのときに何を感じているのか

を具体的に書きだす必要があります。

自分の体験や感覚は、まぎれもない事実です。

事実を踏まえるからこそ、説得力のある「言いたいこと」になるのですね。

そのためには、丁寧に事実を記述することがスタートです。

時折、「管理職試験を受けるため」「管理職として成長の限界を感じる」という方が個人レッスンを受けてくださるのですが、そういう方に足りないのが、まさにこれ。

管理職になるほどですから、たくさんの経験を積み、多くの学びを得ているはず。

しかし、そもそもその経験が消費されて終わっているので、部下やチームメイトに伝えるべき「学び」や、組織に対して提案すべき「改善点」に昇華されないのです。

管理職の方に限らず、自分が日々やっている業務やそこで感じたことをアウトプットして棚卸することをお勧めします。

3)自分の経験を述べるにとどまっており、そこに意味づけをしていない

  • 「ニュースを最低限にしか見ない」
  • 「SNSを見ない」
  • 「子どもと楽しく遊ぶ」

は、どれも私がやっていることです。

具体的な体験や感覚です。

しかし、その具体的な体験や感覚を、そのままにしていませんか?

最近、イライラしなくなったな…

と思ったら、なぜイライラしなくなったんだろう?

と考えてみる。

以前と比べて、生活や考え方にどんな変化があったんだろうか?と具体的に自分の体験や感覚を洗い出してみる。

先ほども述べた、「自分の体験や感覚の棚卸」です。

そして、棚卸をしたら、そこに意味づけをするのです。 

  • そこからいえることは何か
  • 自分は何を学んだのか
  • 相手に何を伝えたいのか

「意味づけ」というと難しく感じますが、要は

学びや気づきをアウトプットする。
それを踏まえて、誰かにシェアしたいことは何なのかをまとめること。

まとめ

体験や感覚は、あなただけのもの。
ほかのだれかが棚卸をしたり、そこに意味づけをすることは本来できません。

あなたというフィルター、あなたという個性を通して意味づけされた情報だからこそ、
独特の面白さや学びがある
のです。

もちろん、全員が面白い!学びがある!とは感じないでしょう。

しかし、あなたの周囲の3人が「面白い」「学びがある」と思ってくれるくらいをスタートラインにしておくと、アウトプットするのが楽になります。


何事も練習です。

考えをまとめることを、普段からしていなければいざというとき使えません。

頭の中で考えているだけでは、形として残りません。
他人が見える場所にアウトプットしなければ、妄想でしかありません。

まずは、小さなことから。

得られる評価の期待値をとても低くして、スタートしてみてください。

あなたの悩みを紐解く!『無料30分お試し個別相談』

『シート1枚で論理的に伝える技術』はじめに&第1章を無料プレゼント中⬇︎