自分の思いを言語化する技術

自分の考えをするすると言語化する方法【後編】

渡辺まどか
渡辺まどか
こんにちは。
渡辺まどかです。

 

「自分の考え・アイデアを言語化する」
に焦点を当てたシリーズの第4回目です。

 

今回は、

「情報の解像度を上げる」

ことについて考えてみたいと思います。

 

 

 

方法や技術だけでは足りない理由

 

いろんな方のカウンセリングをしていると、

自分の考え・アイデアがうまくまとめられないので、
整理して考えられるようになりたい

というお悩みを頻繁に伺います。

 

ただし、そういう方に「思考の整理術」をご紹介してもうまくいかないことが多い。

 

それは、そもそも

「現場経験の少なさに起因する、
情報の解像度の低さ

に原因があるからです。

 

 

情報の解像度が高い・低いとは

 

例えば、

転職したばかりの職場で、うまく意見が言えない
異動で、新規商品や新規サービスの立ち上げを任せられたのに、企画が通らない
(特にBtoBの営業・サービス職で
御用聞きになってしまい、付加価値の高い提案ができない

 

などの悩みの場合は、
「情報の解像度の低さ」
が大きく関係しています。

 

 

「情報の解像度が高い」とは、

その物事について、自分で経験して(または見聞きして)詳しく知っている
客観的に(できれば定量的に)事実を押さえ、他と比較できるくらいに知っている
具体例を挙げて、自分の言葉で説明できる
全体像を理解した上で、一つ一つの手順・プロセスを実行できる
(少なくとも、どうやって実行するのかを知っている)
何がキモ(要点、コツ、根本原因…etc)になるのか説明できる

という状態を指します。

 

 

しかも、その対象は、目に見えやすい

現在、どういう状態なのか

だけでなく、

 

どのような背景があって、
そのような状態になっているのか

という、

 

表面的には捕捉しにくい、
その物事や人の

「過去の経緯や、気持ち・悩み、特有の事情」

などについても
理解する必要があります。

 

渡辺まどか
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……こうしてみると、
とても難易度が
高いように見えますね。

 

経験が少なくてもできるシンプルな方法

 

大丈夫です、あなたが取るべき、具体的なアクションは、もっとシンプルです。

 

まずは、「課題の解像度」を上げるようにしましょう。

 

自組織の業務改善であれば、

現在どういう業務を、どんな手順でやっているのか

どこに不満があるのか

できるだけ細かく、
具体的に書き出してください。

 

その際、大事なことは、

● 現場を自分の目で見る

● できることならば、自分がその業務をやってみる

● 少なくとも、その業務をやっている人に、徹底的にヒアリングする

ことです。

 

とにかく、

自分の体験、
五感で感じられること

を大事にしてください。

 

意外に、人は不満を自覚していないものです。

 

 

 

その際には、
「他組織や他社と比較する」
のがおススメです。

 

自社内の他組織や、他社の業務のやり方をヒアリングする

他社から転職した人、他の組織から異動してきた人、
 新入社員に重点的にヒアリングする

と、不満を拾いやすくなります。

 

 

新規事業や営業では、顧客の課題を具体化する

 

渡辺まどか
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新商品や新サービスの企画立案の場合は、マーケティングについて理解を深めましょう。

 

BtoC向けの場合、
その商品・サービスを使う人

「たった一人」の人のことを、

丸ごと理解できるように、
徹底的にヒアリングしてください。

 

商品やサービスの
使用感や購入意向だけでなく、

これまでの人生経験
大切にしている価値観
平日・休日にだれと何をして過ごしているのか
どんなタイミングでどんな手段で情報を得ているのか
(人?書籍・雑誌?スマホ?テレビ?)
その人の人生・生活において、その商品・サービスはどんなシチュエーションで必要になるのか?
どんな風に購入し、どんな風に使うのか?(=いわゆるニーズ)

 

など、「たった一人のユーザ」について、深く深く掘り下げ、

そのユーザのニーズを満たすことこそが、

魅力ある商品・サービスを企画することになります。

 

間違っても、

「できるだけたくさんの人に
受け入れられるように」

企画しないことが重要です。

 

BtoB向けの場合、
顧客企業の、ビジネス全体を
理解できるようになってください。

 

多くの場合、
自社の商品・サービスについては、
専門家レベルで詳しく、

また、自分の担当する
商品・サービスの対象業務については
ある程度理解しています。

 

一方、

顧客の経営方針や
顧客のビジネスの全体像については、

意外と知らない
(そこまで知らなくていい、自分の身の丈を超えた、専門範囲外だと考えている)

ことが多いです。

 

ぜひ、

顧客企業のターゲット顧客は誰か?
ターゲット顧客のニーズは何なのか?
(このニーズは、上述のBtoCのポイントを押さえることで明らかにされます)
ターゲット顧客のニーズを満たすために、顧客企業は何をすべきか?
顧客企業が「するべきなのにできていないこと」は何か?
(=BtoBにおける、顧客企業のニーズ)

を、まず理解しようとしてください。

 

もちろん、業務の理解も重要です。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
ただ、業務ばかりに焦点を当ててしまうと、
御用聞きになりやすく、価格競争に陥りがちです。

 

「業者」にとどまらず、
顧客に「ビジネスパートナー」として
認めてもらえるように、

顧客のビジネスまるごとに興味関心を持ち、
課題(=ニーズ)を理解することが必要です。

 

いずれにしても、
現場の課題、顧客のニーズの解像度を上げるのが、
一つ目のポイントとなります。

 

 

大事なのは、「理想の状態」を知ること

 

二つ目のポイントは、

実行手段と手順の解像度」
を上げることです。

 

業務改善であれば、
どうすれば課題を解決できるのか、

必要なツールや、
業務プロセスをどう変えるべきか、

具体的に情報を集めてください。

 

 

そのためには、「理想の状態」を知る必要があります。

 

ぜひ、他組織や他社事例を探しに行ってください。

組織内の人脈や、個人的な知人・友人の伝手をたどって、
話を聞ける人を探してください。

 

もし多少経費を使えるならば、専門家にヒアリングすることもできるかもしれません。

(ネットで専門家を探すことも可能です)

 

理想の状態がわからなければ、
現状をどうやって変えていくのか、
当てをつけることができません。

外に目を向け、外の情報を取り入れてください。

 

顧客を変えるのではなく、合う商品を考える

商品・サービスの企画であれば、

顧客のニーズ(課題)を満たすために、
どんな商品・サービスが必要なのか?
を考えることになります。

 

その場合、ベースはあくまで、

顧客にニーズ・課題を満たすために、

自分たちの商品・サービスを
どうフィットさせられるか?

です。

 

渡辺まどか
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顧客の気持ちや行動を
変えるのではなく、

自社の商品・サービスを変えることが、

マーケティングの基本だからです。

 

さらに、
業務改善であれ、商品・サービスの企画であれ、

ツールだけでなく、誰を巻き込み、どうやって人を動かすのか

についても、考えてみてください。

 

大抵の場合、
人間関係、組織間のしがらみが制限になって、
やりたいことがやれないものです。

 

しかし、そこを動かさなければ、あなたの考え・アイデアにリアリティが生まれません。

 

一人で成そうとせず、味方を少しずつ広げてください。

 

どんなつたない考え・アイデアでも、真剣に語り続ければ、
少しずつ味方が増えていきます。

味方が増えるほどに、考え・アイデアの練度が上がります。

 

考え・アイデアの完成度を
100%にしてから人に話すのではなく、

30%の完成度で人に話すようにしてください。

 

 

長い時間がかかっていいのです。
正直、すぐに結果は出ません。

 

でも、自分の手足で、自分なりの考え・アイデアを育て、
道を切り開いていくのは、

何とも言えぬ達成感と喜び、楽しさがあります。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
焦らず、ゆっくり構えて、
できるところから取り組んでくださいね。

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