ロジシンコラム

問題だ!すぐに解決したいはちょっと待って

渡辺まどか
渡辺まどか
こんにちは。
渡辺まどかです。

問題解決」に
焦点を当てた
長期シリーズをお届けしています。

 今日はその3回目です。 

 

今日は、
問題解決のステップについて
概観してみたいと思います。

 

すぐに解決策を探そうとしない

 

普段、私たちは、
何か困ったことが起きると

困った!どうしよう?

 

と考えます。

 


困った状態にあるのが
不愉快
不都合であり

 


一刻も早くその状態から
脱したいと思うがあまり、
解決策に目が行ってしまうのです。

 

 

例えば、

太った!どうしよう?(問題)
 ↓
痩せよう!(解決策)
 

というように。

 


自分の体重増加問題ならば
さほど支障はないですが

 


この考え方を
仕事に持ち込むと大変です。

 


なぜならば、
短絡的に飛びついた解決策は、
たいていの場合

 

・一般論で、当たり前すぎる
 みんなが容易に思いつくレベルの
 アイデアしか出てこない

もしくは、

・現実味がなく
 実現の可能性が低いアイデア
 しか出てこない

からです。

 

仕事の場合
自分一人で完結することはなく

 


周囲の人を巻き込みながら
アクションしていくことが必要ですが

 


このような短絡的なアイデアでは
誰の共感を得ることも、
協力を得ることもできません。

 

なんでそれをやろうと思ったの?

他に選択肢はなかったの?
○○という方法だってあるんじゃない?

と指摘されてしまう人は


問題を自覚してからすぐに
解決策に飛びついてしまう
状態に陥っているのかもしれません。

 

原因をもっと深堀してみる


周囲の人に納得してもらう
解決策を考えるには、


すぐに解決策を考えるのではなく、


その問題の原因を掘り下げて
考える必要があります

 

 

太った!どうしよう?(問題)
 ↓
運動不足だからだ(原因)
 ↓
運動しよう!(解決策)



しかし、
この状態ではまだまだ

 

「一般論で当たり前」
「実現性の低い」
アイデアしかでてきません。

 

運動不足になっているには、
なんらかの理由があります。

仕事が忙しすぎて運動をする暇がないのか

運動をする場所や手段がないのか

運動をするモチベーションがわかないのか

 

それが解消されないことには
「運動しよう」と思っても
運動が続かないわけです。

 


つまり、
原因を深堀しないことには

 

「問題を解決する見込みがあり、
 実現の高い解決策」
は見いだせない。

 

よく、
なぜを5回繰り返せ
と言われますが、

 


これは、
原因を深堀し、
質の高い解決策を提案せよ

言われていることと同義なのです。

 

 
ところが、
一生懸命なぜを繰り返し、
具体的で実現性の高いアイデアを
提案したと思っても

 

「こういう解決策は考えなかった?」


「こっちの方が、
 効果が高い解決策じゃない?」


と、自分が全く意識もしていなかったような
解決策を逆提示されて

自分の視野の狭さを恥じる…


なんていう経験がある方もいるでしょう。

 


これは、
問題のとらえ方が
「点」になっていて

問題を広く網羅的に
みることができていない、


問題の本質を見逃しているがゆえに
起こる現象です。



問題を解決するためには、
問題を多面的に広くとらえ

 

その中で
ボトルネックになっている部分を抽出し

 


その部分について
掘り下げなければ、
筋の良い解決策にならないのです

 

問題を細かく切り分けて考えてみる

 

原因を深堀する前に、
問題を切り分けて、
 重要度・緊急度の高い問題を抽出する

ことが必要なのです。

 

 


太った!どうしよう?(=問題)
 ↓
食べ過ぎているのか
(インプット)?
/運動不足か
(アウトプット)?


運動不足なのは
前とかわらないから、食べすぎかも?

 


食べ過ぎているのは、
・普段の食事か?
・外食か?
・間食か?
(=問題の切り分け)

 ↓

在宅勤務になってから、
人の目が気にならないし、
ストレスが溜まって、
仕事の合間にお菓子を食べてしまう
(=原因)

 ↓

気分転換ができる場所で
仕事をしてみよう(=解決策)

 

 
問題を切り分ける過程で、
太った、という状況が
より細かに見えるようになります。

 


上述の例を読んでいるみなさんにも、

 


最初は「単に太った」「痩せなきゃ」
という漠然とした状況しか
伝わっていませんでしたが

 


「あ、このひと在宅勤務なんだ」

 


と情報量が増え、
どんな問題を抱えているのか
イメージしやすくなったはずです。

 


問題を切り分けるとは、

自分にとっても、相手にとっても、
それがどういう問題なのか、
解像度を上げて説明する


ことにつながるのです。
 


問題を切り分けるときには、

● 具体的に何を問題と
 感じているのか?(What)

 

● どこ(部署、プロセス、場所…etc)
 で起きている問題なのか?(Where)

 

● 誰の問題なのか?(Who)

 を具体化すると、
切り分けやすくなります。

 



ところが、
どんなにうまく問題を切り分け、
しっかり原因分析ができたとしても、

 

そもそも本当にそれは問題なの?
こっちの方が問題なんじゃないの?

とちゃぶ台をひっくり返されて
しまうときがあります。

 


こんな風にあからさまに
言われなかったとしても、

 


提案したのに相手が
しっくりこない表情をしているたり

 

提案をスルーされてしまう、

 

いわゆる
「提案が刺さっていない」時には


自分が認識している「問題」が、
相手の認識している「問題」と
ずれているのです。

 

 


問題の認識・定義の仕方、
問題解決のスタートがずれていたら

 


どんなに精緻な分析をしても、
それは相手の納得にはつながらないよね
というわけです。

 

 

そして、
実は、問題解決のプロセスにおいて、

 


「問題の定義」と
「問題の切り分け」の部分が
全体の重要度の7割を占めています。

 


すぐに不安・不都合を解消したいという
ムズムズを我慢し

 


問題の「定義」と「切り分け
の部分をいかに考え抜くかが、

結果的に質の良い解決策を導き出すのです。

 

ということで、

渡辺まどか
渡辺まどか
次回は、「問題の定義」について
もう一度考えてみたいと思います。

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