これまでに上司や部下との人間関係で一度は悩まれた経験がある方は
かなり多いのではないかと思います。
そういったお悩みはなるべく早く解決してスッキリしたいですよね。
さて、前回の記事の中で、「問題解決の初手は主語を考える」というお話をしました。
今回はそれに関連して、「他人の問題は解決しなくていい」という話をしたいと思います。
上司との人間関係に悩んでいませんか?
先日、
ロジカルシンキングを身に着けてうまく対処できるようになりたいです。
というメッセージをいただきました。
拝見していて、本当につらい状況なのだろうと思いました。
実は、同じような悩みを抱えた方が、私のセミナーにはよく来てくださいます。
ロジカルシンキングに興味を持つきっかけとして、
のは、よくあることなのです。
上司としても、部下の成長を願って、少し厳しく声をかけるということはあるでしょう。
ただし、行き過ぎた叱責や、具体的な改善方法を示さずにただ繰り返し怒る。
これはやはり、指導ではなく、パワハラにすぎません。
部下にパワハラな指導をしてしまう理由
ロジカルシンキングを身に着ける、これは問題に対する一つの解決方法です。
なぜならば、
ロジカルシンキングを身に着けるによって、
相手にとってわかりやすい、納得を引き出しやすい
コミュニケーションができるからです。
しかし、それだけが解決方法かと言われるとそうではないと思います。
相手からの攻撃に、さらに厚い鎧を着る(=ロジカルシンキングを強化する)ことによって
自分を強くしようとすると、戦闘はますます激しくなります。
この辺の話はこちらの記事にも書きましたので、よかったら読んでみてくださいね↓
ではどうしたらいいのか?
パワハラもどきの指導は、
もしかしたら上司自身が抱える心の闇に原因があるのかもしれません。
「部下に尊敬されていないのではないか」
「上司として必要な知識やスキルを身に着けていないのではないか」
「自分が望むような成果が出せないのではないか」
そういった、不安や自責の念、羞恥心などを覆い隠すために、
部下に対して強く当たることで、自尊心を保っているのかもしれません。
しかし、自分ができること・ポジティブな感情は受け入れ、ネガティブな側面を無視したり
抑圧したりしようとすると、自分自身が自分に満足することができません。
だから、他人を貶めることで自分を満足させようとするわけです。
他人の問題は解決しなくていい
ここで、冒頭の、「他人の問題は解決しなくていい」という話に戻ります。
上司の問題は、上司本人にしか解決できません。
上司の機嫌を改善するために、あなたがロジカルシンキングを身に着ける必要はないのです。
あなたが考えるべき、解決すべき問題は、
「あなたはその上司に対してどう感じるのか?」
「あなたはどうしたい、どうありたいのか?」
ということだけです。
問題について考えた結果、
問題もあるが、それでもやはり、
上司と信頼関係を結び、一緒に仕事がしたい。
しかし、今の自分にはロジカルに考える・伝える力が不足しているようだ。
ならばOK。
その上司とは距離を置こう。
パワハラを受けていることを他の上司や然るべき組織に相談しよう。
ならば、それでもいいのです。
ロジカルシンキングの講師としてお願いしたいことは一つ。
あなた自身の情熱を誰かに伝え、あなたがやりたいことを実現するために
身に着けてほしいのです。
上司の問題は上司の問題。
あなたが解決する必要はありません。
ぜひ、自分の課題を解決するために、あなたのエネルギーを使ってくださいね!