みなさんは、苦手なものってありますか?
まあ、当然ですが、誰にでも苦手なもの、苦手なことはありますよね。
でも、「私は○○が苦手だ」と言う言葉って、自分に対する呪いのように働いてしまうことがあるんです。
これは、非常にもったいない。
ということで、今日は、「ロジカルシンキングで『苦手』を克服するには?」というテーマで考えてみたいと思います。

苦手が芽生える瞬間
さて、以前、数学が苦手だった話をご紹介したことがありますが、実は私が数学が苦手だと思ったのには明確な、原始体験があります。
数学が苦手だった私の話はこちら

それは忘れもしない、小学校2年生のころ。
風邪をひいて数日学校を休んでしまい、久しぶりに登校した日のこと。
ちょうどその日は算数のテストの日でした。
テスト範囲は、「時間の計算」
今、13時50分です。
花子さんは15分かけて友人の家に遊びに行きました。
花子さんが友人の家に到着するのは何時何分ですか?
みたいな問題です。
なんだ、簡単な足し算じゃない、と思った私は、
という塩梅に、すべての問題をサクサク回答していったのです。
通常の算数なら、10進法で計算しますが、時計の計算は60進法です。
小学校2年生の私は、ちょうど休んだ日に学習した、時計は60進法という「知識」を知らずに、10進法ですべての問題を回答してしまいました。

結果、テストは0点。
今まで、0点なんていう結果を取ったことがなかった私にとって、衝撃でした。
その瞬間、思ってしまったんです。
と。
その後しばらくは、「算数が苦手だ」という呪いは、それほど致命的ではありませんでした。
しかし、中学・高校と進むにつれ、だんだんと問題が難しくなった時、「だって私は算数が苦手だから」という言葉を言い訳にして、しっかりと学習に取り組むことをしなくなってしまったんです。
当然、数学の成績はずるずると下がり、高校では赤点続きでした。
「私は算数が苦手だ」と思うことは、自分に対するレッテルを張ってしまうこと。
もちろん、人には得意不得意があって当たり前です。
そして、
「苦手なことを得意に変える」よりも、
「得意をもっと伸ばす」方が、
キャリア・人生におけるメリットがずっと大きい。
しかし、たった1度の0点のテストで、
しかも、欠席してその授業を受けていない、
つまり、必要な知識を持っていなかったせいで、
「私は算数が苦手だ」というレッテルを自分に貼ってしまった私は、
その後ずっと、「算数・数学のおもしろさ」に出会うことなく高校生になってしまったのです。
もちろん、すべての人が算数・数学のおもしろさを知るべきとは思いません。
でも、それで、自分の可能性を一つつぶしてしまったとしたら、もったいないと思いませんか?
みなさんが、
「私は○○が苦手」と思うときには、
もしかしたら、
自分の可能性を一つ排除してしまっている
かもしれません。
「○○が苦手」から抜け出す方法
では、どうすれば、自分に貼った「○○が苦手」というレッテル、呪いから抜け出せるのでしょうか。
苦手を分解
一つの方法は、「○○が苦手」をもっと分解して考えてみるというもの。
例えば、
「算数が苦手」なのではなく、「時間の計算が苦手」と、
苦手は範囲をより小さく定義してみる。
そうすると、
「時間の計算が苦手なだけで、単位の計算はそれほどでもないかも」と、
算数すべてを否定する必要はないことに気が付けます。
つい、「一つ苦手だと、すべて苦手」と十把一絡げに考えてしまいがちですが、苦手な範囲をできるだけ狭めて定義しなおすことで、「これはダメだけど、ここは大丈夫かも」と受け取りやすくなります。
以前よりもずっと取り組みやすくなるはずです。
事実をわけて考える
もう一つの方法は、本当にそうなのか?事実に当たるということ。
「算数が苦手だ」という判断のベースには、テストで0点を取ったという事実があります。
でも、なぜ0点を取ったのかとさらに考えてみれば、単純に「学校を休んで時間の計算の単元を習っていなかった」だけなんです。
「算数が苦手だ」は、あくまで、私の印象にすぎません。
・その印象が、どんな「事実」に由来するものなのか。
(算数で0点をとった)
・その「事実」は、疑う余地のないことなのか。
(常に算数では0点なのか?⇒実際にはそうではなかった)
・その「事実」に、妥当な原因はあるか?
(算数で0点をとったのは算数に対する理解力がないからか?⇒実際には学校を休んで時間の計算という知識がなかっただけ)
「苦手だ」と思うと、算数について考えるのも嫌になってしまいますが、こんな風に
「苦手だ」という印象と、
その由来となる「事実」について分けて考える
と、案外「苦手だ」という印象が根も葉もない判断であることがわかったりします。

「苦手」の先の可能性に目を向ける
最近、「フェイクニュース」とか「ファクトチェック」という言葉を聞くことがあります。
「事実」を分けて考え、事実を確認するということは、自分の「苦手だ」という印象に対して「ファクトチェック」してみる、ということなんですね。
自分自身が親になって、息子が小学生になったいま、私は息子の「僕、算数苦手なんだ~」をいかにポジティブに言い換えるか、そしてどんなファクトに基づいているのかチェックする、ということをしていたりします(笑)
私のように、「私は算数が苦手」で可能性をつぶしてほしくないから。
苦手なもの、苦手なこと、苦手な人。
どんな「苦手」でも、食わず嫌いになってしまってはもったいない。

「苦手」という最初の小さな印象が、その先のすべての可能性をつぶしてしまうんです。
ぜひ、ロジカルシンキングの力を使って、みなさんの「苦手」の先の可能性に目を向けてみてください。
追伸:
私のロジカルシンキングでは、ツールとしてのロジカルシンキング(一般的な意味でのロジカルシンキング )だけでなく、”その人だけが持つ情熱”を表現することをゴールにした、継続的なトレーニングです。
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