ロジシンコラム

要点がするするわかる!相手の話の正しい聞き方

渡辺まどか
渡辺まどか
こんにちは。
渡辺まどかです。

先日、

「相手の話の要点を押さえるには
どうしたらいいですか?」

というご質問をいただきました。

 

これ、いろいろな方から
いただく質問なんです。

 

そして、実は、
私も無意識でやっていることなので、

「これさえやれば、要点を押さえられる!」
という100%の必勝法、テクニックとして
伝授できるものがありません。

 

とはいえ、
私なりのコツがありますので、
できる範囲で言語化してご紹介してみたいと思います。

 

①「一言で言うとどういうことか?(=抽象化)」を常に考え続ける

 

例えば、

「りんご」「みかん」「メロン」
という3つの単語を聞いて、

「一言で言うと何?」と問われたら、
あなたは何と答えますか?

 

おそらく、多くの方が答えるのが、
「くだもの」という単語だと思います。

 

 

これは、
「りんご」「みかん」「メロン」という
「サンプル(=具体例)」を抽象化し、
カテゴリ名を付ける作業です。

 

相手が言っていることの
要点を押さえるとは、
原理的にはこれと一緒。

 

 

渡辺まどか
渡辺まどか
相手が言っていることを、
具体的エピソードとして、小さく括り、

それにカテゴリ名やタイトルを付けることが、
要点を押さえる作業なんです。

 

 

ただ、難しいのは、

カテゴリ名やタイトルを付けるときにも、
そこに聞き手の主観が反映されるので、

話し手がイメージする
カテゴリ名やタイトルと乖離が大きいと、
ポイントがずれているように見えてしまうという点です。

 

「りんご」「みかん」「メロン」を、
「くだもの」と捉えるか、
「丸いもの」と捉えるか、

はたまた
「生鮮食料品売り場で売っているもの」
と捉えるか。

 

サンプル(具体例)を、どう捉え、
どういう意味を持たせたいかは、
ものすごくバリエーションがあり、
正解がないのです。

 

 

自分は、

「りんご」「みかん」「メロン」を見ると、
くだものの話がしたくなる、
くだものの話だったら話しやすいな

と思うから、
「くだもの」と抽象化しています。

 

 

一方で、相手が、

形の話がしたい、
形の話だったら話しやすいな

と思うから、
「丸いもの」と抽象化したとしても、
なんらおかしいことではありません。

 

にもかかわらず、

相手も、自分の捉え方である
「くだもの」と捉えているに違いない、

と思い込んでしまうと、
相手が全く違う見方で見て、
捉えていることに思い至りません。

 

 

だから、

「くだものの話をしているんですよね?」

「いや、丸いものの話をしてるんですよ」

「え、丸いもの?!
(混乱して、話についていけなくなる、余計に要点を押さえにくくなる)」

という現象が起きます。

 

しかもやっかいなことに、
話し手は、自分の語っている内容を、
必ずしも正確に理解しているわけではない。

 

話し手自身も、自分のエピソードに、
どうカテゴリ名やタイトルつければいいか
わからなかったりするのです。

 

そうすると、

「くだものの話をしているんですよね?」

「…くだものの話をしているわけではないんですが…。
うーん、なんか言いたいことが伝わらないですね

(と言って、またさらに別のエピソードを語りだす、
でも、それが「りんご」「みかん」「メロン」と関係が薄いものだったりして、さらに混乱する)」

という現象が起きます。

 

 

どんなカテゴリ名やタイトルを付けるか
(=抽象化するか)には、
人の主観が反映されます。

 

そして、そこに正解はありません。
無数のバリエーションがあるだけです。

 

しかし、
コミュニケーションであるからには、
自分の正解と相手の正解を、
すり合わせなければならないのです。

 

自分が、「相手の話をどう解釈するか」と、
自分のことばかり考えていると、
押さえたはずの要点にずれが生じます。

 

大事なのは、
コミュニケーションをしているときに、
自分のことを考えるのではなく
相手の話を集中して聞くことなのです。

 

 

②相手の話を聞くことに集中する

 

相手の話を聞いているとき、
あなたは何を考えていますか?

 

相手の話がひと段落した時に、
どんな返事をしようか?
どんな質問をしようかな?

ああ、こういうこと言いたいんでしょ、
それはね…

 

なんていう風に、
考えながら聞いていませんか?

 

これ、相手の話を
聞いているようで、聞いていないです。

 

 

話を聞くときは、
相手の話を聞くことに集中してください。

自分が何を言うかとか、
何をするかとか、
そういうことは邪念です。

 

極端に言うならば、
聞いているときに
「相手の話を理解しよう」と考えなくていいです。

相手が言っていることを、正確に聞く。
できれば、メモを取りながら、丸ごと聞いてください。

 

理解することを放棄するくらい
一生懸命きくことに集中するくらいで
ちょうどいいのです。

 

そして、取ったメモを見ながら、
そこからやっと、考えはじめる。

 

 

といっても、
気の利いたあいづちや質問をしなければ、
と思う必要はありません。

 

ごくごく素朴に、

あなたがおっしゃった、○○とは、どいうことですか?
もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

と質問できればOK。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
それだけで、
また相手は話し始めてくれますから、

またメモを取って、
相手の話を聞くことに集中すればいのです。

 

相手の話が十分きければ、
相手の要点を押さえるために必要な、
素材の収集も十分にできます。

 

最初に聞いた
「りんご」「みかん」「メロン」
の話だけでなく、

さらにコミュニケーションのやりとりを増やして、
「ボール」「地球儀」も聞けたら、

「くだもの」の話をしているのではなく、
「丸いもの」の話をしているのだと、
推測しやすくなりますよね。

 

「一言で言うと」(抽象化)は、
十分なキャッチボールの後でいいんです。

焦らずに、
相手とのやりとりに集中してください。

 

 

③相手の話の「抑揚」や「感情」を感じる

人はだれしも、
重要だと思っていることは、
繰り返し語るし、

声のトーンやスピードなどに
変化が起きたり(抑揚)、

身体的なサイン(身振り手振り、視線、表情等)
が交じるものです。

そういった変化も
見逃さないでください。

 

よく、「空気を読む」と言ったりしますが、

空気を読むとは、
相手(場)の感情を
読み取るのが上手いということです。

 

渡辺まどか
渡辺まどか
実は、私自身は
「空気を読む」のが苦手なのですが(苦笑)、

「自分のことを考えずに、
相手の話を100%聞く」ことを
心がけるようになってからは、

相手の抑揚や感情に
気づきやすくなりました。

 

自分の感情も殺す必要はありません。

自分の心を開いて、
フラットにオープンに接するようにすると、
相手の抑揚や感情に気づきやすくなりますよ。

 

 

今回ご紹介したコツは、
どれも「すぐにできるテクニック」
というわけではありません。

 

何より大事なのは、
過度にコミュニケーションに
効率性やコストパフォーマンスを求めたり、

わからせてやろうとか、
認めてもらおうなんていう、
独りよがりな期待をもたないことです。

 

相手のために自分は何ができるか、
オープンな気持ちで
相手に寄り添えれば十分なんです。

(そして、そのほうが結果がでやすく、
中長期的に見てお得です)

 

ぜひ、気負わずに
コミュニケーションをとってくださいね。

 

 

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